2014-01-18
ウエディングドレスクリーニング長期保存パックの事をよく理解していないまま熱く語っているドレスクリーニング会社をみかけます。
「真空パックは普通の保管に比べて悪い」
「窒素ガスがパック内で窒素酸化物に変わるので排気ガスの中に入れているのと同じ様な状態」
などなど・・・。
そもそも「真空」について語っているのになぜ窒素ガスの話がここで出てくるのか?真空という表現ならば完全脱気状態なのでそもそも窒素ガス自体がないはずです。ここで真空パックについての認識が不足しています。
窒素ガスを仮に封入したもの(無酸素パック)を語るにしても窒素ガスが窒素酸化物に変わる事は特定の条件を与えない限り起こりえません。パックに封入したガスはパックの経時劣化に伴って外気と混ざりあうだけだと思います。排気ガスなどに含まれる窒素酸化物に変化させるには高圧、高温を伴った化学変化が必要となります。
で、それをクリアにする画期的方法があると案内している所に載せているパックを納める画像の箱は不思議なことにそれだけよくないと謳っている窒素ガスを入れた方式の外注工場の箱が鎮座しています。
丁寧なクリーニングが後々の汚れを浮き出す事を最小限に防ぐのは間違いありませんが、それだけの説明で通常保管の方が真空パックよりいいと訴えるのはどうかと思います。
ガスストーブを使う部屋のクローゼットに入れたままでも大丈夫ですか?
シルクドレスの虫食いはどうやって防ぐのですか?
定期的な防虫剤を使うとして、周りに防虫剤によって変色を起こす衣料を一緒に吊るしていませんか?
クリーニングで生地の変化を抑えてもスパンコールなどといった副資材の加水分解による経時劣化のリスクについては説明していますか?
ウエディングドレスクリーニングと併せて長期保存パックは必要なものだと当社は考えます。
実際のパックの原価は知れていると書いている所もありますが、材料費のカウントの仕方がそこを見ているとそもそも間違っています。パッキングを最終的にフィニッシュしてお客様の元にお届けするまでには資材以外に様々な必要経費が発生するものです。
十分な理解がないままパックのデメリットばかりを伝えてお客様に不安と迷いを与えるのはドレスクリーニングに携わる一人としてそれはお客様にとって満足する提案をしているものなのかと考えてしまいました。
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